|
|
作家 吉岡孝信
右手に薄布を巻いてるKさん
「 不注意で怪我をした 」と
笑っていた。
本当の理由を人伝えに聞いた
Kさん宅の近くの鶏小屋の飼い主が
野良犬の襲撃に困り 捕獲の罠を仕掛けた。
大雨の夜に
罠に野良犬がかかった。
助けを求める悲痛な声を
聞きつけたKさんは
思わずその場に駆けつけた
彼女はどうしたか
まず、自分の右手首を犬に噛ませ
おとなしくさせてから
罠を外してやったというのだ
鶏の飼い主の気持ちも理解できる
しかし
自分の痛みも顧みず
犬を助けてやったKさんの
こころと行動
が私の胸を打った
無我夢中
・・・・・・
守るのに
痛い思いは伴う。
実際、「痛い」。
ひとは、その声が、
呻き声だろうが、罵声だろうが、
聞くと、
無我夢中になれる。
痛くて当たり前。
当たり前に痛いこと。
泣くもよし。
自分を憐れむのもよし。
気づきを得たら
遅いということはない。
いつでもどこからでも
間に合う。
痛い思いをしてできた
傷もきっとふさがる。
http://air.ap.teacup.com/unmeiwakawaru/
|
|